海外ドラマを見ていると、捜査官が資料をパラパラとめくって、手が止まる場面があります。
「イッダズンメイケェニセンス……」
字幕には「おかしい」「あり得ない」と出ていた。でも、音はなんだか違う感じがする——。
正体は「It doesn’t make any sense.」です。この記事では、なぜそう聞こえるのか、どんな場面で使われるのかをわかりやすく解説します。
「It doesn’t make any sense.」の意味
「It doesn’t make any sense.」は、「おかしい」「あり得ない」「理解できない」という意味のフレーズです。
直訳すると「それはまったく意味をなさない」。つまり、目の前の状況や話の内容が「筋が通らない」「納得できない」と感じるときに使います。
日本語にすると「意味がわからない」「おかしくない?」「そんなはずない」など、文脈によってさまざまな訳になります。
「イッダズンメイケェニセンス」に聞こえる理由
「It doesn’t make any sense.」がなぜ「イッダズンメイケェニセンス」に聞こえるのか——それはネイティブ特有の音の変化によるものです。
まず「It doesn’t」の部分。「It」の語末の「t」は、速く話すとき弾き音(フラッピング)になり、「ッ」のように詰まる感じになります。そのまま「doesn’t」の「d」へと流れ込み、「イッダズン」と一気に聞こえるのです。
次に「make any」の部分。「make」の語末の「k」と「any」の母音がつながり、「make any」がつながって「メイケェニ」のように聞こえるのもポイントです。
最後の「any sense」の部分。「any」の語末の「y」と「sense」の「s」がつながり、「ニセンス」とひと続きに流れます。これが全体をまとめて「イッダズンメイケェニセンス」と聞こえる仕上げになっています。
まとめると——
It doesn’t make any sense.
↓
イッダズンメイケェニセンス
どんな場面で使われる?
海外ドラマでは、情報が食い違ったり、証拠が矛盾していたりする場面でよく登場します。
たとえばFBIや警察ドラマで、捜査官が証拠を並べて「この事件の流れ、おかしくない?」と気づいたとき。
「待って。アリバイがあるのに、なぜ現場に指紋が……?」
「It doesn’t make any sense.」
また、メディカルドラマや家族ドラマでも、診断結果や話の内容が「あり得ない」「信じられない」と感じるシーンで使われます。
日常会話でも、誰かの行動が理解できないときや、理不尽な状況に遭遇したときにサラッと出てくるフレーズです。
ニュアンスについて
「It doesn’t make any sense.」は、声のトーンや状況によって「困惑・混乱」にも「怒り・不満」にもなる、幅のあるフレーズです。
たとえば、捜査官が証拠を前にして静かにつぶやくシーンなら「どうもおかしい……」という困惑。一方、容疑者の言い訳を聞いて語気を強めて言えば「そんな話、あり得ない!」という怒りになります。同じ言葉でも、まったく違う感情になるのがこのフレーズの面白さです。
声のトーンが落ち着いていれば「困惑」寄り、語気が強ければ「怒り」寄りのニュアンスになります。同じフレーズでも、俳優の演じ方でガラッと印象が変わるので注目してみてください。
ちなみに、似たフレーズに「What the hell?(ワッダヘル)」がありますが、あちらはより衝撃・驚きが強め。「It doesn’t make any sense.」は「理解できない」という知的な困惑も含んでいる点が特徴です。
まとめ
「It doesn’t make any sense.」は、「おかしい/あり得ない/理解できない」を表す海外ドラマの定番フレーズです。
ネイティブが速く話すと「イッダズンメイケェニセンス」と聞こえますが、それは音のつながりや省略によるもの。一度仕組みを知ると、ドラマの中で聞き取れるようになります。
次にこのフレーズが聞こえたら、困惑なのか怒りなのか、キャラクターの感情に注目して聞いてみてください。
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